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非LVM環境のLVM化 [Linux]

LVM 化 されていない Linux 環境を LVM 化する必要があり、この手順を整理してみた。

【手順の要約】
・新環境用に PV、VG、LV、FS を作成する。
・既存環境の FS を対応する新環境の FS にコピーする。
・既存環境で新環境の設定ファイルを変更する。
・既存環境から新環境の initrd イメージを更新する。

【前提条件】
・CentOS、および Debian GNU/Linux を対象とする。
・ブートローダーは、GRUB Legacy を使用する。
 (LV からはブートできない。)
・PV、VG、LV、FS の作成については、記述を省略する。
 (/boot 用のパーティションは、LVM 化せず、32〜64MB 位で作成する。)
・ファイルシステムのタイプは、ext3 とする。
・既存環境を複製し、新環境を作成する。

実施手順は、下記の通りである。

1. 既存環境の起動

2. 既存の FS のコピー


(1) 新環境の FS のマウント

(例)
# mkdir /tmp/root
# mount -t ext3 <新環境の / のデバイス・パス> /tmp/root
# mount -t ext3 <新環境の /boot のデバイス・パス> /tmp/root/boot
… (以下同様) …


(2) FS のコピー


dump/restore コマンド、等を使用し、データのコピーを実施する。
(できれば、シングル・ユーザー・モードで実施する。)

(例)
# cd <複製先 FS 用のマウント・ポイント>
# dump -0 -f - <既存環境の FS のデバイス・パス> | restore -rf -
# rm restoresymtable

3. 新環境の設定ファイルの変更


(1) /etc/fstab


/、/boot 等のデバイス・パスを新環境のデバイス・パスに変更する。


(2) /boot/grub/grub.conf


・kernel, initrd のファイル・パスの設定から /boot を削除する。
 (既存環境で、/boot を別パーティションにしていない場合に実施。)

・kernel の root オプションに、/ 用の LV のデバイス・パスを指定する。


4. 新環境の initrd イメージの更新

4-1. CentOS の場合


(1) 現在の initrd-.img を保存する。
(2) mkinitrd コマンドを実行する。

(例)
cd /tmp/root/boot
mv initrd-`uname -r`.img initrd-`uname -r`.img.sav
mkinitrd [-f] --fstab=/tmp/root/etc/fstab \
/tmp/root/boot/initrd-`uname -r`.img `uname -r`

4-2. Debian GNU/Linux の場合


(1) 現在の initrd.img- を保存する。
(2) /tmp/root に chroot する。
(3) mount /proc
(4) update-initramfs コマンドを実行する。
  (または、mkinitramfs コマンドを実行する。)
(5) chroot を終了する。

(例)
cd /tmp/root/boot
mv initrd.img-`uname -r` initrd.img-`uname -r`.sav
chroot /tmp/root
mount /proc
update-initramfs -c -k `uname -r`
(または、mkinitramfs -o /boot/initrd.img-`uname -r` `uname -r`)
exit

5. 新環境の PBR への GRUB のインストール


grub-install コマンドを --root-directory オプションを指定して実行する。

(例)
# grub-install --root-directory=/tmp/root </boot のデバイス・パス>

6. 新環境での再起動


(1) 新環境用のエントリの追加


既存環境の GRUB に下記の設定を追加する。

title New System    … 適当なタイトルを設定
	root (hdX,Y)  … 新環境の /boot のデバイス・パスを設定
	chainloader +1


(2) リブート


リブートし、GRUB のメニューで新システムを選択する。


7. 後処理


(1) MBR の更新

(例)
# grub-install /dev/sda


(2) 既存環境のパーティションの削除



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