Scientific Linux 6.2へのアップデート [Scientific Linux]
その際、一点想定外の事象が発生した。詳細は、以下の通りである。
1. 発生事象
マイナーバージョン間の自動アップデートを可能にするため yum-conf-sl6x-1-1 をインストールしているが、想定した通りには機能しない。
2. 原因
リポジトリの 6x ディレクトリが 6.1 のままであるためである。
(6.2 ディレクトリが作成されても、すぐには 6x ディレクトリに反映されない。)
3. 対処方法
下記の手順(手動でのアップデート)を実施する。
(1) sl6x、sl6x-* リポジトリの無効化
/etc/yum.repos.d/sl6x.repo を編集して、無効化する。
(今回は無効化のみ実施し、アン・インストールは行わない。)
(旧) enabled=1
(新) enabled=0
(2) sl、sl-* リポジトリの有効化
/etc/yum.repos.d/sl.repo を編集して、有効化する。
(該当するリポジトリを無効化している場合にのみ実施する。)
(旧) enabled=0
(新) enabled=1
(3) sl-release のアップデート
# yum clean all … 念のため実施 # yum --releasever=6.2 update sl-release
(4) その他のアップデート
# yum update [packages]
4. 備考
もう少し待てば、リポジトリの 6x ディレクトリも更新されるのかも知れない。
Scientific Linuxのアップデート時の注意点 [Scientific Linux]
(1) 応答の速いミラーサイトを自動選択する機能が無効化されている。
/etc/yum.repos.d/*.repo の mirrorlist の設定がコメント化されている。
(2) マイナーバージョンのアップデート時には、--releaseverの指定が必要である。
/etc/yum.repos.d/*.repo の $releasever がマイナーバージョン番号を含む。
2. CentOS と同様にするための手順
下記の手順を実施することにより、CentOS と同様の仕様に変更できる。
(1) 追加パッケージのインストール
・yum-plugin-fastestmirror-1.1.30-6.el6.noarch
・yum-conf-sl6x-1-1.noarch
(2) リポジトリの設定ファイル(/etc/yum.repos.d/*.repo) の変更
・sl.repo の代わりに sl6x.repo を使用する。
・sl6x.repo の baseurl を無効化し、mirrorlist を有効化する。
(a) sl.repo
(変更前) enabled=1
(変更後) enabled=0
(b) sl6x.repo
(変更前)
baseurl=...
...
#mirrorlist=...
(変更後)
#baseurl=...
# ...
mirrorlist=...
ivtvモジュールのロードでkernel panicが発生 [Scientific Linux]
1. 発生事象
下記の環境において、ivtv モジュールのロード時に kernel panic が発生する。
・ivtv-firmware-20080701-20.2.noarch
・ivtv-utils-1.4.0-9.fc12.i686
・kernel-2.6.32-131.17.1.el6.i686
・kernel-devel-2.6.32-131.17.1.el6.i686
・kernel-firmware-2.6.32-131.17.1.el6.noarch
・kernel-headers-2.6.32-131.17.1.el6.i686
2. 対処方法
Scientific Linux 6.0 の kernel-2.6.32-71.29.1.el6.i686 にバージョンダウンする。
# rpm --oldpackage -Uvh \ kernel-2.6.32-71.29.1.el6.i686.rpm \ kernel-devel-2.6.32-71.29.1.el6.i686.rpm \ kernel-firmware-2.6.32-71.29.1.el6.noarch.rpm \ kernel-headers-2.6.32-71.29.1.el6.i686.rpm
3. 備考
CentOS 6.0 でも kernel-2.6.32-131.17.1.el6 に更新すると同様の事象が発生する。
mdadmの不具合 [Scientific Linux]
1. 発生事象
(1) 再起動後に、/dev/m0〜m3 が /dev/md124〜127 に変更される。
(2) /etc/init.d/mdmonitor が segfault を発生する。
2. 対処方法
(1) /dev/md124〜127 を /dev/md0〜md3 に mv する。
(2) /dev/md/md-device-map を編集する。
# cat /dev/md/md-device-map md0 0.90 <UUID_1> /dev/md0 md1 0.90 <UUID_2> /dev/md1 md2 0.90 <UUID_3> /dev/md2 md3 0.90 <UUID_4> /dev/md3
(3) /etc/md/ 内の不要なファイル(シンボリック・リンク)を削除する。
(4) /boot/initramfs-`uname -r`.img を更新する。
# cd /boot # mv initramfs-`uname -r`.img initramfs-`uname -r`.img.sav # mkinitrd /boot/initramfs-`uname -r`.img `uname -r`
(5) リブート後、変更が反映されていることを確認する。
# shutdown -r now # cat /proc/mdstat # mdadm -E --scan
(6) mdadm パッケージを更新する。
CentOS 6.0 の CR リポジトリのパッケージに置き換える。
# rpm -Uvh mdadm-3.2.2-1.el6_1.2.i686.rpm