fontconfig - フォントの設定

システム環境の更新により文字の表示のされ方が変ってしまったため、その原因を調べることが必要となった。その一環として、fontconfig の設定内容を調べた。
そこで、fontconfig について簡単にまとめてみた。
以下の通りである。

1. 設定内容を表示するコマンド

　(1) fc-list

　　　条件を満たすフォントを表示する。
　　　・条件指定がない場合には、すべてのフォントが表示される。
　　　・表示には、UTF-8 ロケールが使用される。

# 使用可能なフォントの一覧
% fc-list | nkf -e

# IPA フォントの一覧
% fc-list | nkf -e | grep IPA
IPAUIGothic,IPA UIゴシック:style=Regular
IPAGothic,IPAゴシック:style=Regular
IPAPGothic,IPA Pゴシック:style=Regular
IPAMincho,IPA明朝:style=Regular
IPAPMincho,IPA P明朝:style=Regular

　(2) fc-match

　　　条件を満たす最良のフォント(選択されるフォント)を表示する。

# "Sazanami Gothic" のフォント・ファイルの表示
% fc-match "Sazanami Gothic"
sazanami-gothic.ttf: "Sazanami Gothic" "Regular"

# 日本語フォントの表示
% fc-match :lang=ja
ipagp.ttf: "IPAPGothic" "Regular"
% fc-match serif:lang=ja
ipamp.ttf: "IPAPMincho" "Regular"
% fc-match san-serif:lang=ja
ipagp.ttf: "IPAPGothic" "Regular"
% fc-match monospace:lang=ja
ipag.ttf: "IPAGothic" "Regular"

# 英語フォントの表示
% fc-match :lang=en
arial.ttf: "Arial" "Normal"
% fc-match serif:lang=en
times.ttf: "Times New Roman" "Normal"
% fc-match san-serif:lang=en
arial.ttf: "Arial" "Normal"
% fc-match monospace:lang=en
andalemo.ttf: "Andale Mono" "Normal"

2. 設定ファイル

　(1) /etc/fonts.conf、/etc/fonts/cond.d/*、/etc/fonts/local.conf (注)

　　　(注) /etc/fonts/conf.d/ 内のファイルで local.conf が読み込まれる。

　(2) ~/.fonts.conf

3. 設定

　XML が使用される。

3-1. alias

　フォントに別名を設定する。
　(通常は、serif、sans-serif、monospace の定義を行う。)

　(設定例)

<alias>
  <family>monospace</family>
  <prefer>
    <family>font1</family>
    <family>font2</family>
    <family>font3</family>
  </prefer>
</alias>

　monospace に実際のフォント名を割り当てる。
　・font1 が存在すれば、font1 を割り当てる。
　・font1 が存在せず、かつ font2 が存在すれば、font2 を割り当てる。
　・以下同様

3-2. フォントの属性の設定

　アンチエイリアス機能の使用の有無等、フォントの属性を設定する。
　条件による分岐も可能である。