Debian 10のlogrotateの不具合 [Debian]
logrotate 3.14.0-4
systemd 241-7~deb10u4
clamdscan 0.102.2+dfsg-0+deb10u1
1. 発生事象
clamd のログファイルの切替が有効とならないことがある。
・該当するファイルは、/var/log/clamav/clamav.log である。
・logrotate でのファイルのローテーションは実行されている。
(cf. /var/lib/logrotate/status)
・clamd でのログの出力先が切り替っていない。
ログファイル内のログのタイムスタンプから判断できる。
・Debian 9 (logrotate 3.11.0-0.1) では発生しない。
2. 原因
ブート直後に logrotate が実行されることがあるためである。
(1) logrotate.timer により、ブート直後に logrotate が実行されることがある。
・00:00 に logrotate.timer を実行できない場合、次のブート時に発生する。
・logrotate.timer の設定に依存する。
([Timer] 欄の 'Persistent=true' により発生する。)
(2) ブート直後には、当該サービスは下記のような状態と思われる。
・常駐プロセスが起動されており、既にログファイルをオープンしている。
(常駐プロセスがログファイルを掴んでいる。)
・サービスとしては起動の途中であり、まだ inactive 状態である。
(3) 当該サービスについて、logrotate は下記のような処理を実施する。
・設定されている条件に従い、ログファイルをローテーションする。
・サービスが active 状態の場合、SIGHUP の送信を行う。
(cf. /etc/logrotate.d/clamav-daemon)
(4) 上記の場合、常駐プロセスでのログファイルの再オープンは実施されない。
・常駐プロセスでの SIGHUP の受信がないためである。
・このため、古いログファイルへの出力が継続される。
(補足)
・当該サービスは clamav-daemon、常駐プロセスは clamd である
・ブート直後以外での logrotate の実行では、問題は発生しない。
(当該サービスが active 状態のため。)
・Debian 9 では、logrotate.timer は存在しない。
(anacron は、cron から実行される。)
3. 対処方法
下記の手順により、ブート直後の logrotate の実行を回避する。
(1) /lib/systemd/system/logrotate.timer を変更する場合
(a) /lib/systemd/system/logrotate.timer の編集
# diff logrotate.timer logrotate.timer.org 6d5 < OnBootSec=5min 8a8 > Persistent=true
・[Timer] 欄の 'Persistent=true' の削除
ブート直後に logrotate が実行されないようにする。
・[Timer] 欄への 'OnBootSec=5min' の追加
ブートの 5分後に logrotate を実行する。
(サービスが active なるまでの待ち時間を設けている。)
・anacron の delay に該当する設定項目はない。
(b) 変更内容の反映
# systemctl daemon-reload
(2) /etc/systemd/system/logrotate.timer を作成する場合
(a) /etc/systemd/system/logrotate.timer の作成
/lib/systemd/system/logrotate.timer をコピーする。
(b) /etc/systemd/system/logrotate.timer の編集
/lib/systemd/system/logrotate.timer の場合と同じ。
(c) 変更内容の反映
# systemctl daemon-reload # systemctl enable logrotate.timer
(補足)
/etc/systemd/system/timers.target.wants/logrotate.timer が存在する。
ファイルの内容は、下記のいずれかである。
・/lib/systemd/system/logrotate.timer へのリンク
・/etc/systemd/system/logrotate.timer へのリンク
GNOME 3 (flashback mode)からMATEへの移行 (Debian 10) [Debian]
GNOME 3 (flashback mode) から MATE への移行である。
実施手順は、以下の通りである。
尚、移行後の使用感としては、想定していた以上に良かった。
[パッケージ]
gnome-flashback 3.30.0-3
mate-desktop 1.20.4-2
1. GNOME パッケージのアンインストール
# apt-get purge gnome-* # apt-get autoremove
2. MATE パッケージのインストール
(1) 最小限のパッケージのインストール
# apt-get install mate-desktop-environment-core
(2) 追加パッケージのインストール
(a) システムモニタ、ゴミ箱のパネルへの追加のためのパッケージ
# apt-get install mate-applets
(b) MATE のメニュー編集用ツール
# apt-get install mozo
(c) スクリーンショットの取得(mate-screenshot) のためのパッケージ
# apt-get install mate-utils
・個別のパッケージになっておらず、mate-utils パッケージに含まれる。
・インストールされる依存パッケージは、下記の通りである。
libmatedict6
mate-utils-common
(3) 不要なパッケージのアンインストール
必要とする機能により異なる。
また、必要なパッケージをアンインストールしないように要注意。
(実行例) # dpkg --purge gnome-user-guide # dpkg --purge mate-user-guide # apt-get autoremove
(補足)
下記のコマンドにより、アンインストールできるパッケージの候補を取得できる。
# dpkg -l | awk '/^rc/ { print $2 }' # dpkg -l | grep -i gnome | awk '{print $1, $2, $3}'
3. 不要なファイルの削除
# apt-get clean # apt-get autoclean
Debian 9からDebian 10へのアップデート後の問題点への対応(2) [Debian]
これで、どうにか Debian 9 に近い状態になったと思われる。
尚、以前に行った対応は、下記 URL に記載の通りである。
・https://dan-project.blog.ss-blog.jp/2019-10-21
1. [PulseAudio が正常に起動されない] ことへの対応
【発生事象】
・YouTube の音声が出力されない。
・radiko の再生に失敗する。
・X の起動時に 'pulseaudio --start' で PulseAudio を起動するように設定している。
[エラーメッセージ] pulseaudio[1938]: bind(): アドレスは既に使用中です pulseaudio[1938]: Failed to load module "module-native-protocol-unix" \ (argument: ""): initialization failed. systemd[1782]: Starting Sound Service... pulseaudio[1945]: E: [pulseaudio] pid.c: Daemon already running. pulseaudio[1945]: E: [pulseaudio] main.c: pa_pid_file_create() failed. systemd[1782]: pulseaudio.service: Main process exited, code=exited, \ status=1/FAILURE systemd[1782]: pulseaudio.service: Failed with result 'exit-code'. systemd[1782]: Failed to start Sound Service.
・原因
systemd から起動される pulseaudio.service がエラーを発生している。
(/usr/lib/systemd/user/pulseaudio.service が使用される。)
また、この状態で 'pulseaudio --start' を実行してもエラーとなる。
【パッケージ】
pulseaudio 12.2-4+deb10u1
pulseaudio-utils 12.2-4+deb10u1
systemd 241-7~deb10u1
systemd-sysv 241-7~deb10u1
【対応】
下記のいずれかの手順を実施する。
(1) 全ユーザー共通の設定を行う場合
下記の手順で、/etc/systemd/user/pulseaudio.{service,socket} を作成する。
# cd /etc/systemd/user # ln -s /dev/null pulseaudio.service # ln -s /dev/null pulseaudio.socket
(2) ユーザー毎に設定を行う場合
下記の手順で、~/.config/systemd/user/pulseaudio.{service,socket} を作成する。
% systemctl --user mask pulseaudio.service % systemctl --user mask pulseaudio.socket
/dev/null へのシンポリック・リンクとして作成される。
これにより、systemd から PulseAudio が起動されないようになる。
2. [MATE 上での pinentry の起動が遅い] ことへの対応
【発生事象】
・pinentry の起動時に 10 秒位待ちが発生する。
(GPG で暗号化されたファイルを Emacs で開く時に発生する。)
・FVWM 上では発生しない。
・多分、GNOME 上でも発生すると思われる。
・gpg-agent がエラーを発生している。
[エラーメッセージ] dbus-daemon[4071]: [session uid=1000 pid=4069] \ Activating service name='org.freedesktop.secrets' requested by ':1.28' \ (uid=1000 pid=4344 comm="pinentry --display :0 ") gnome-keyring-d[2028]: The Secret Service was already initialized org.freedesktop.secrets[4071]: SSH_AUTH_SOCK=/run/user/1000/keyring/ssh gpg-agent[2021]: Failed to lookup password for key \ u/SC9C4F0F3E63EB945 with secret service: Error calling StartServiceByName \ for org.freedesktop.secrets: Timeout was reached
【パッケージ】
pinentry-gtk2 1.1.0-2
gpg-agent 2.2.12-1+deb10u1
mate-desktop 1.20.4-2
【対応】
下記のいずれかの手順を実施する。
(1) 全ユーザー共通の設定を行う場合
下記の手順で、/etc/systemd/user/gpg-agent.service を作成する。
# cd /etc/systemd/user # ln -s /dev/null gpg-agent.service
(2) ユーザー毎に設定を行う場合
下記の手順で、~/.config/systemd/user/gpg-agent.service を作成する。
% systemctl --user mask gpg-agent.service
/dev/null へのシンポリック・リンクとして作成される。
これにより、systemd から gpg-agent が起動されないようになる。
3. [古いバージョンの Firefox で radiko を再生できない] ことへの対応
【発生事象】
・Firefox 52.9.0 ESR で 発生する。
・Firefox Quantum 68.2.0 ESR では発生しない。
[エラーメッセージ] libavcodec に脆弱性があるかサポートされていません。 動画を再生するには libavcodec を更新してください。
【パッケージ】
Firefox 52.9.0 ESR
libavcodec53:i386 6:0.8.17-1
libavcodec58:i386 7:4.1.4-1~deb10u1
【対応】
取り敢えず、いずれかの手順で media.libavcodec.allow-obsolete の設定値を変更する。
(1) <firefox-profile_dir>/user.js を編集する場合
下記の設定を追加する。
user_pref("media.libavcodec.allow-obsolete", true);
(2) about:config にアクセスする場合
・media.libavcodec.allow-obsolete を検索する。
・media.libavcodec.allow-obsolete の設定値を変更する。
false(初期値) から true に変更する。
4. [SSL でのメール受信ができない] ことへの対応
【発生事象】
[エラーメッセージ] OpenSSL reported: error:141A318A:SSL routines:tls_process_ske_dhe:dh key \ too small SSL connection failed.
【パッケージ】
openssl 1.1.1d-0+deb10u2
【対応】
/etc/ssl/openssl.cnf を編集し、セキュリティ・レベル(SECLEVEL)を変更する。
# cd /etc/ssl # diff openssl.cnf openssl.cnf.org 362c362 < CipherString = DEFAULT@SECLEVEL=1 --- > CipherString = DEFAULT@SECLEVEL=2
(補足)
・必要なら、MinProtocol の設定も変更する(SSL でのメール送信の失敗への対応)。
(MinProtocol = TLSv1)
・OpenSSL のセキュリティ・レベル(SECLEVEL)の説明
https://www.openssl.org/docs/man1.1.1/man3/SSL_CTX_set_security_level.html
5. [stunnel4 の自動起動に失敗する] ことへの対応
【発生事象】
[エラーメッセージ] - /var/log/syslog stunnel4[699]: [!] error queue: 140DC002: \ error:140DC002:SSL routines:use_certificate_chain_file:system lib stunnel4[699]: [!] error queue: 20074002: \ error:20074002:BIO routines:file_ctrl:system lib stunnel4[699]: [!] SSL_CTX_use_certificate_chain_file: \ 2001002: error:02001002:system library:fopen:No such file or directory stunnel4[699]: [!] Service [pop3s]: Failed to initialize TLS context stunnel4[699]: [ ] Deallocating section defaults stunnel4[699]: failed stunnel4[699]: You should check that you have specified \ the pid= in you configuration file systemd[1]: stunnel4.service: Control process exited, \ code=exited, status=1/FAILURE systemd[1]: stunnel4.service: Failed with result \ 'exit-code'. systemd[1]: Failed to start LSB: Start or stop \ stunnel 4.x (TLS tunnel for network daemons).
・原因
/etc/default/stunnel4 の設定で自動起動を無効化できなくなった。
・'ENABLED=0' (←自動起動しない)の設定がない。
・'ENABLED=0' の設定を追加しても効果がない。
このため、stunnel4 が自動起動され、起動の過程でエラーが発生している。
【パッケージ】
stunnel4 3:5.50-3
【対応】
stunnel4 の自動起動を無効化する。
# systemctl disable stunnel4 または # systemctl mask stunnel4
(補足)
Mew の SSL でのメール送信で使用しており、特に問題なく送信できる。
(必要な時に stunnel4 コマンドが実行される。)
よって、自動起動を無効化のみで、これ以上の対応は行わない。
Debian 9からDebian 10へのアップデート後の問題点への対応 [Debian]
以下は、アップデート後に発生した問題点と対応方法をまとめたものである。
[一般的なアップデート方法]
・使用中のリポジトリでの最新パッケージへの更新
・参照するリポジトリの変更 (/etc/apt/sources.list の編集、apt-get update の実行)
・最小アップグレード (apt-get upgrade の実行)
・完全アップグレード (apt-get dist-upgrade の実行)
・/etc 以下の *-dist への対応 (削除 or 適用)
1. [Emacs 26.1 の起動時に scratch バッファが表示される] ことへの対応
【発生事象】
・~/.emacs で (shell) を実行しているが、scratch バッファも表示される。
・initial-buffer-choice の設定値は nil である。
・余分なバッファが表示されるだけで、その他の動作上の問題はない。
・Emacs のバグの可能性あり(scratch バッファーが無条件に表示されてしまう)。
【パッケージ】
emacs24 1:26.1+1-3.2+deb10u1
【対応】
取り敢えず、~/.emacs の (shell) の後に下記の設定を追加する。
(when (>= emacs-major-version 26) ;; disable to display scratch buffer at startup (Emacs-26 or later) (delete-windows-on "*scratch*" nil))
2. ['lsb_release -rs' で 10.1 ではなく 10 と表示される] ことへの対応
【発生事象】
% lsb_release -rs 10 % cat /etc/debian_version 10.1
【パッケージ】
lsb-release 10.2019051400
【対応】
現時点では不明である。
3. [SSL でのメール受信ができない] ことへの対応
【発生事象】
[エラーメッセージ] OpenSSL reported: error:141A318A:SSL routines:tls_process_ske_dhe:dh key \ too small SSL connection failed.
・原因
OpenSSL 1.1.1 において、SECLEVEL のデフォルト値が変更されたため。
(デフォルト値: SECLEVEL 2)
尚、これにより、DH 鍵の最小サイズが 1024 から 2048 bit に変更された。
【パッケージ】
openssl 1.1.1d-0+deb10u2
【対応】
下記のパッケージにバージョンダウンする。
・openssl 1.1.0k-1~deb9u1
・stunnel4 3:5.39-2
stunnel4 はそのままでも SSL でのメール受信が可能である。
stunnel4.service の起動エラーが発生するため、念のためバージョンダウンする。
・ca-certificates 20161130+nmu1+deb9u1
openssl 1.1.0k-1~deb9u1 の依存パッケージ
('apt-get -Vs upgrade' でエラーが発生)
4. [Mew 6.8 で draft メッセージが作成できない] ことへの対応
【発生事象】
[エラーメッセージ] Symbol's value as variable is viod: default-buffer-file-coding-system
・原因
Emacs 26.1 では、default-buffer-file-coding-system が削除されているため。
【パッケージ】
emacs24 1:26.1+1-3.2+deb10u1
mew 1:6.8-4
mew-bin 1:6.8-4
【対応】
~/.emacs 等で default-buffer-file-coding-system に想定する値を設定する。
(例) (when (>= emacs-major-version 26) ;; enable to send mail with Mew 6.8 (setq default-buffer-file-coding-system 'sjis-unix))
5. [Emacs 26.1 での句読点の日本語変換で文字化けする] ことへの対応
【発生事象】
・'、' への変換で、\343\200\201 と表示される。
・'。' への変換で、\343\200\202 と表示される。
・vim では、この問題は発生しない。
・Anthy の問題の可能性が高い。
(anthy 9100h にバージョンダウンしたいが、依存パッケージが多い。)
【パッケージ】
emacs24 1:26.1+1-3.2+deb10u1
anthy 1:0.3-8.1
anthy-common 1:0.3-8.1
anthy-el 1:0.3-8.1
libanthy1:i386 1:0.3-8.1
libanthyinput0:i386 1:0.3-8.1
uim-anthy 1:1.8.8-4
【対応】
取り敢えず、~/.emacs の Anthy の設定に、下記のような設定を追加する。
日本語の入力については、他のシステム上、または本システム上の vim で実施する。
(cf. /usr/share/emacs/site-lisp/anthy/anthy-conf.el)
(let ((anthy-version (shell-command-to-string "dpkg-query -W anthy-el 2>/dev/null | awk '{printf $2}'"))) (cond ;; patch for anthy-el 1:0.3-8.1 ((string= anthy-version "1:0.3-8.1") (setq anthy-alt-char-map '(("," "、") ("." "。") ("-" "ー") ("1" "1") ("2" "2") ("3" "3") ("4" "4") ("5" "5") ("6" "6") ("7" "7") ("8" "8") ("9" "9") ("0" "0") ("!" "!") ("\"" "\"") ("#" "#") ("$" "$") ("%" "%") ("&" "&") ("'" "'") ("(" "(") (")" ")") ("^" "^") ("\\" "\\") ("[" "[") (";" ";") (":" ":") ("]" "]") ("/" "/") ("=" "=") ("~" "~") ("|" "|") ("`" "`") ("{" "{") ("+" "+") ("*" "*") ("}" "}") ("<" "<") (">" ">") ("?" "?") ("_" "_"))) (anthy-load-hiragana-map anthy-alt-char-map))))
異なるバージョンの Emacs について、同様の問題が発生したとの情報がある。
(cf. https://tsaitoh.net/wp/2018/05/10/emacs-anthy-mozc/)
この点からも、Emacs の問題ではなく、anthy 0.3 の問題と思われる。
apt-get/dpkg-queryコマンドで警告メッセージが表示される [Debian]
・apt_1.4.9
・apt-utils_1.4.9
・libapt-inst2.0:i386_1.4.9
・libapt-pkg5.0:i386_1.4.9
1. 発生事象
Debian 9.7 の apt-get/dpkg-query コマンドで警告メッセージが表示される。
# dpkg-query --show | sort | sed 's/\t/_/' > /var/log/pkg_list dpkg-query: warning: parsing file '/var/lib/dpkg/status' near line 16389 \ package 'gnome-control-center': 'Depends' field, reference to 'libgnome-desktop-3-12': error in version: \ invalid character in version number
・'dpkg-query --show' をインストール済パッケージの一覧作成で使用している。
・'apt-get -Vs upgrade' を更新パッケージの有無の確認で使用している。
・エラーではないため、コマンドの実行結果は問題なく得られる。
・apt 1.4.8 (Debian 9.6 のパッケージ) では発生しない。
apt_1.4.8
apt-utils_1.4.8
libapt-inst2.0:i386_1.4.8
libapt-pkg5.0:i386_1.4.8
2. 対処方法
該当するパッケージを再インストールし、/var/lib/dpkg/status を更新する。
手順は、下記の通りである。
(1) 再インストールするパッケージの限定
/var/lib/dpkg/status の line 16389 を含むパッケージ名を取得する。
=> パッケージ名: gnome-control-center
(2) 当該パッケージの再インストール
# apt-get --reinstall install gnome-control-center
・/var/lib/dpkg/status が更新される。
Postfixのinet_interfacesの設定に関するエラーが発生する [Debian]
/etc/postfix/main.cf の inet_interfaces の設定に関するエラーが発生する。
[ソフトウェアのバージョン]
postfix 2.11.3-1+deb8u2 (on Debian 8)
postfix 3.1.8-0+deb9u1 (on Debian 9)
mdadm 3.3.2-5+deb8u2 (on Debian 8)
mdadm 3.4-4+b1 (on Debian 9)
[エラーメッセージ]
postfix/sendmail[pid]: fatal: parameter inet_interfaces: no local interface \
found for 192.168.x.x
[inet_interfaces の設定値]
inet_interfaces = $myhostname, localhost
・192.168.x.x は eth0 の IP アドレスである。
・Postfix の起動/再起動時には発生しない。
2. 原因
mdadm の mdmonitor.service の不具合である。
・OS 起動時に mdmonitor からメール通知を行う場合に当該事象が発生する。
・ネットワーク I/F が使用できない状態でのメール送信のためと思われる。
(補足)
・メール通知自体は正常に機能する。
(127.0.0.1 が使用されたものと思われる。)
・mdmonitor は、mdadm のモニタ機能である。
・mdmonitor.service は、'/sbin/mdadm --monitor --scan' を実行する。
・'/sbin/mdadm --monitor --scan -t' でテスト用にメールを送信できる。
3. 対処方法
下記のいずれかの手順を実施する。
(1) mdmonitor.service の変更
(変更内容) [Unit] 欄の最後に下記の設定を追加する。 After=network.target
(補足)
/etc/systemd/system/mdmonitor.service の作成
または
/lib/systemd/system/mdmonitor.service の変更
(2) /etc/postfix/main.cf の変更
(変更前) inet_interfaces = $myhostname, localhost (変更後) inet_interfaces = all … 他ノードから接続を行う場合 または inet_interfaces = localhost … 他ノードから接続を行わない場合
Debian9.4へのアップデートでの不具合の改善 [Debian]
詳細は、以下の通りである。
1. ソフトウェアのバージョン
postfix 3.1.8-0+deb9u1
postfix-sqlite 3.1.8-0+deb9u1
2. 改善された不具合
/etc/postfix/main.cf の mynetworks の設定が反映されるようになった。
・該当するアドレスの 25 番ポートが LISTEN 状態になる。
('netstat -an | grep :25' の実行結果で確認できる。)
3. 備考
発生していた不具合の詳細
cf. http://dan-project.blog.so-net.ne.jp/2017-10-08
/dev/dm-0から/dev/mapper/*への変換 [Debian]
・OS: Debian GNU/Linux 8
・lvm2 2.02.111-2.2+deb8u1
・mdadm 3.3.2-5+deb8u2
1. 発生事象
Debian 8 において、'df /' の出力でデバイス・パスが /dev/dm-0 と表示される。
・/ は、mdadm+LVM 構成での LV である。
・/ 以外では、/dev/mapper/* と表示される。
・動作上の問題はない。
・GRUB 設定の root= で /dev/mapper/* を指定しても状況は変わらない。
(補足)
・Debian 9 では発生しない。
(lvm2 2.02.168-2、mdadm 3.4-4+b1)
・CentOS 6 では発生しない。
(lvm2-2.02.143-12.el6_9.1.i686、mdadm-3.3.4-8.el6.i686)
・CentOS 7 では発生しない。
(lvm2-2.02.171-8.el7.x86_64、mdadm-4.0-5.el7.x86_64)
2. 変換方法
下記のいずれかの手順で、/dev/mapper/ 内でのデバイス・パスが取得できる。
(1) /sys/block/ からのデバイス・パスの取得
# cat /sys/block/dm-0/dm/name vg_linux-debian_root
・/sys/block/dm-0 は ../devices/virtual/block/md0/ へのシンボリック・リンク
(2) /dev/mapper/ からのデバイス・パスの取得
# ls -l /dev/mapper/ | grep -w dm-0 | awk '{print $(NF -2)}' vg_linux-debian_root
(補足)
/dev/mapper/vg_linux-debian_root は /dev/vg_linux/debian_root でもアクセス可能
3. 備考
(1) 対応するデバイス・パスを一覧表示するスクリプト
#!/bin/sh for i in `ls -d /sys/block/dm-*`; do echo "/dev/`basename $i`" ... "/dev/mapper/`cat $i/dm/name`" done
Debian 9.2へのアップデート後の不具合の発生 [Debian]
詳細は、以下の通りである。
[ソフトウェアのバージョン]
・postfix 3.1.6-0+deb9u1
・postfix-sqlite 3.1.6-0+deb9u1
1. 発生事象
/etc/postfix/main.cf の mynetworks の設定が反映されない。
・該当するアドレスの 25 番ポートが LISTEN 状態にならない。
('netstat -an | grep :25' の実行結果で確認できる。)
2. 対処方法
Debian 9.1 のパッケージにバージョンダウンする。
(1) パッケージの入手
https://pkgs.org/ 等から、下記のパッケージをダウンロードする。
・postfix-sqlite_3.1.4-7_i386.deb
・postfix_3.1.4-7_i386.deb
(2) パッケージのインストール
# dpkg -i postfix_3.1.4-7_i386.deb postfix-sqlite_3.1.4-7_i386.deb
(3) Postfix の再起動
# /etc/init.d/postfix restart または # systemctl restart postfix
Debian 9でFlash Pluginのクラッシュが度々発生する [Debian]
・OS: Debian 9.1
・Firefox 45.9.0 ESR、Firefox 52.3.0 ESR
・Flash Plugin v27.0.0.130
1. 発生事象
radiko で Adobe Flash Plugin がクラッシュする。
・必ず発生するわけではないが、度々発生する。
(初回アクセス時に発生しなければ、その後は発生しない。)
・当該事象が発生する場合には、ページの表示に非常に時間を要する。
・Debian 8 (フラウザ、Flash Plugin のバージョンは同じ) では発生しない。
・発生する場合としない場合で、何が異なるのかは不明である。
2. 対処方法
(1) Flash Plugin をできる限り新しいバージョンにする。
(2) ページが正しく表示されない場合には、[ページを再読み込み] を選択する。
(3) ページが正しく表示された場合には、エラーメッセージを無視する。
・特に問題なく機能する。
・万一問題が発生する場合には、[ページを再読み込み] を再度選択する。
(補足)
v27.0.0.130 に更新した後に上記 (2)、(3) での対応ができるようになった気がする。
(正確に検証したわけではない。)
3. 備考
(1) Firefox のエラーメッセージ
###!!! [Parent][MessageChannel::Call] Error: \ (msgtype=0xA20006,name=PPluginInstance::Msg_NPP_SetWindow) \ Channel timeout: cannot send/recv ###!!! [Parent][MessageChannel] Error: \ (msgtype=0x2E0001,name=PBrowserStream::Msg_Write) \ Channel timeout: cannot send/recv ###!!! [Parent][MessageChannel] Error: \ (msgtype=0x2E0003,name=PBrowserStream::Msg_NPP_DestroyStream) \ Channel timeout: cannot send/recv