Rocky Linux 8.4の最小インストール [Linux]
CentOS から Rocky Linux へ移行するための準備である。
当初は boot.iso を使用する予定であったが、メタデータのダウンロードがなかなか終了しない状態となってしまい、取り敢えずは minimal.iso を使用してインストールを行った。
その後、状況が改善したため、boot.iso でのインストールを行った。
このため、2 種類の iso を使用したインストールで構築される環境についての比較を行った。
詳細は、以下の通りである。
(手順的には、CentOS 8.3 の場合と同じである。)
1. インストールで使用する iso ファイルのダウンロード
Rocky-8.4-x86_64-boot.iso
または
Rocky-8.4-x86_64-minimal.iso
2. インストーラーの起動
KVM の機能を使用して、インストーラーを起動する。
(1) ディスク・イメージの作成
(例) # qemu-img create -f qcow2 /var/lib/libvirt/images/rocky-8_1.qcow2 6.0G
(2) VM の作成とインストーラーの起動
(例) # virt-install --virt-type kvm \ --name rocky-8_1 --vcpus 1 --memory 1024 \ --disk path=/var/lib/libvirt/images/rocky-8_1.qcow2 \ --cdrom /shared_tmp/iso/rocky-linux/Rocky-8.4-x86_64-boot.iso
下記のメッセージが出力されるまで待ち、virt-manager を起動する。
Starting install... Domain installation still in progress. Waiting for installation to \ complete.
(3) virt-manager の起動
# virt-manager
(4) 作成された VM への接続
該当する VM を右クリックし、[Open] を選択する。
3. インストールの実施
3-1. 言語の選択
・[日本語] を選択する。
・[続行] を選択する。
3-2. インストール方法の選択とインストールの開始
(1) ネットワークとホスト名の設定
・[全般] タブで、[優先的に自動接続する] を選択する。
・[IPv6] タブで、[無効] の選択、または適当な設定を行う。
・[IPv4] タブで、IPアドレス、GW、DNS サーバー、ホスト名を設定する。
・[IPv4] タブで、右側上部の [オン] を選択し、[接続済み] 状態にする。
(補足)
boot.iso の場合、メタデータのダウンロードが開始される。
(2) 時刻と日付の設定
・[アジア/東京] を選択する。
・右側上部の [ネットワーク時刻] で [オン] を選択する。
(補足)
boot.iso の場合、初期値でのメタデータのダウンロードがエラー終了する。
これにより、インストールソースの設定変更が可能となる。
(3) root パスワードの設定
(4) インストールソースの設定
boot.iso の場合、下記の内容でインストールソースを設定する。
・[ネットワーク上] を選択
・[ftp://ftp.riken.jp/Linux/rocky/8.4/BaseOS/x86_64/os/] を指定
(5) KDUMP の無効化
[kdump を有効にする] を選択しない。
(6) インストール先の設定
ストレージの設定で [自動構成] が選択されていることを確認する。
(7) ソフトウェアの選択
[最小限のインストール] を選択する。
(8) インストールの開始
・右下の [インストールの開始] を選択する。
・インストールの終了後、右下の [システムの再起動] を選択する。
4. 備考
(1) 使用する iso ファイルによるインストール・パッケージの違い
・Rocky-8.4-x86_64-boot.iso (720MB)
・Rocky-8.4-x86_64-minimal.iso (1.9GB)
minimal.log の場合、logrotate、rsyslog がインストールされない。
上記パッケージの追加とパッケージの更新後の比較結果は、以下の通りである。
# diff pkg_list_mininal.log pkg_list_boot.log > geolite2-city-20180605-1.el8.noarch > geolite2-country-20180605-1.el8.noarch < glibc-all-langpacks-2.28-151.el8.x86_64 > glibc-langpack-ja-2.28-151.el8.x86_64 > langpacks-ja-1.0-12.el8.noarch > libestr-0.1.10-1.el8.x86_64 > libevent-2.1.8-5.el8.x86_64 > libfastjson-0.99.8-2.el8.x86_64 > libmaxminddb-1.2.0-10.el8.x86_64 > libsecret-0.18.6-1.el8.x86_64 > libxkbcommon-0.9.1-1.el8.x86_64 > pinentry-1.1.0-2.el8.x86_64 > plymouth-0.9.4-9.20200615git1e36e30.el8.x86_64 > plymouth-core-libs-0.9.4-9.20200615git1e36e30.el8.x86_64 > plymouth-scripts-0.9.4-9.20200615git1e36e30.el8.x86_64 > python3-unbound-1.7.3-15.el8.x86_64