シングルユーザーモードからの復帰後の不具合 [Debian]
1. 発生事象
2. 原因
3. 対処方法
Debian GNU/Linux 6.0 において、システムバックアップの実施のためシングルユーザーモードに移行し、システムバックアップの実施後マルチユーザーモードに復帰したところ、下記の不具合が発生する。
なお、シングルユーザーモードへの移行は 'shutdown now'、マルチユーザーモードへの復帰はシングルユーザーモードでの 'exit' の実行により行う。
(1) USB フラッシュメモリのマウントができない。
・デバイスが認識されず、USB フラッシュメモリのマウントができない。
・リブートすると正常な状態に戻る。
(補足)
CentOS 6.3 では発生しない。
2. 原因
udevd が停止しているためである。
'shutdown now' を実行すると、ランレベルは 2 -> 1 -> S と遷移する。
ランレベルの 2 -> 1 への移行時に udevd が停止される。
また、ランレベルの S -> 2 への移行時には、udevd は起動されない。
(補足)
シングルユーザー・モードへの移行前、シングルユーザー・モードからの復帰後でのプロセス一覧の比較結果は、下記の通りである。
# diff after-ps.log before-ps.log 8a9,10 > /sbin/portmap > /sbin/rpc.statd 28a31 > /usr/sbin/rpc.idmapd 50a54,63 > [flush-7:0] > [flush-7:1] > [flush-7:2] > [flush-7:3] > [flush-7:4] > [flush-7:5] > [flush-7:6] > [flush-7:7] > [flush-8:0] > [flush-8:16] 118a132,134 > udevd > udevd > udevd
3. 対処方法
(1) リブートによりマルチユーザーモードに復帰する。
シングルユーザーモードで、'reboot' を実行することによりマルチユーザーモードに復帰する。
udevd の起動や SysVinit スクリプトの設定変更での対応も可能と思われるが、上記の手順の方が簡単で確実である。
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