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Emacsのバックアップファイルのカスタマイズ [Linux]

Emacs のファイル編集では、編集の過程で幾つかのファイルが自動作成される。
また、それらのほとんどはカスタマイズ可能である。
詳細は、下記の通りである(Emacs 21/22/23 を対象とする)。

1. バックアップ・ファイル


ファイルへの変更を保存する時に、変更前の状態が保存される。
ファイル名は、<元のファイル名>~ である。

(1) 無効化の方法

(setq make-backup-files nil)


(2) 保存先の変更(例)

;; create backup file in ~/.emacs.d/backup
(setq backup-directory-alist
      (cons (cons "\\.*$" (expand-file-name "~/.emacs.d/backup"))
            backup-directory-alist))

2. 自動保存ファイル(auto-save ファイル)


保存されていない変更内容を定期的に保存したファイルである。
デフォルト設定では、300 打鍵、または 30 秒以上入力がない場合に保存される。
(auto-save-interval、auto-save-timeout の設定値による。)
ファイル名は、#<元のファイル名># である。

また、ファイルの編集で使用したバッファを save または kill すると削除される。
(ただし、delete-auto-save-files が nil の場合を除く。)

(1) 無効化の方法

(setq auto-save-default nil)


(2) 保存先の変更(例)

;; create auto-save file in ~/.emacs.d/backup
(setq auto-save-file-name-transforms
      `((".*" ,(expand-file-name "~/.emacs.d/backup/") t)))

3. 自動保存ファイルのリストファイル


自動保存されたファイルのリストを保存するファイルである。
編集中のファイルのパス名、自動保存されたファイルのパス名が記録される。
(2 行で 1 個のエントリである。)
ファイル名は、~/.emacs.d/auto-save-list/.saves-<pid>-<ホスト名>~ である。

また、自動保存ファイルが削除される時に対応するエントリも削除される。
さらに、Emacs の終了時にファイルそのものが削除される。
(ただし、Emacs が異常終了した場合には、残ってしまうことがある。)

(1) 無効化の方法

(setq auto-save-list-file-prefix nil)


(2) 保存先の変更


auto-save-list-file-prefix の設定値を変更する。
(デフォルト値は、"~/.emacs.d/auto-save-list/.saves-" である。)


4. ロックファイル


同じファイルへの同時編集を避けるために作成されるファイルである。
ファイルを表示しているバッファに最初の変更を行った時に作成される。
編集するファイルと同じディレクトリに作成される。
また、ファイル編集に使用するバッファを save または kill すると削除される。

ファイル名は、.#<編集するファイル名> である。
(<ユーザー名>@<ホスト名>.<プロセスID>:<乱数> へのシンボリックリンクである。)

(1) 無効化


無効化することはできないと思われる。
ただし、ファイルをリードオンリーで参照することで、無効化と同様の結果が得られる。
また、当該ディレクトリにファイルを作成できないようなパーミッションを設定することでも、同様の効果が得られる。


(2) 保存先の変更


ロックファイルを作成するディレクトリの変更はできないと思われる。



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